「断熱材」と「窓」がキーワード
初めてのマイホーム。デザインや間取りが気になりますが、長く快適に暮らすためには、家の機能性も要チェックです。
住宅性能シリーズの初回は、「断熱性」について。「一条工務店 和歌山ふじと台展示場」(和歌山市栄谷)営業課の三浦光喜さんに聞きました。
断熱性とは、読んで字のごとく、熱を断つ性能のこと。「断熱性が高い家は、外気の影響を室内に受けにくいのが特徴です」と三浦さんは話します。さらに、「家の隙間をなくす『気密性』や、空気を入れ替える『換気』を組み合わせることで、冷暖房の効率が良く、光熱費を抑え、急激な温度変化がない、健康的な居住環境が整います」とも。
高断熱の家にするには、「断熱材」と「窓」がキーワード。「断熱材には、固形タイプ、綿タイプ、吹き付けタイプがあり、施工会社によって工法もさまざま」とのこと。
「各社の住宅性能を調べるには、ホームページなどで公表されている『UA値』を確認しましょう。UA値とは、住宅の熱損失を表す指標で、数値が0に近づくほど、断熱性能が高い家になります」。ちなみに、気密性は床面積1平方㍍当たりの隙間面積「C値」で示されています。
もう一つのキーワード、「窓」については、「家中で、最も外気の影響を受けやすいところ」と、三浦さん。「家の熱の5割から7割が、窓から逃げるといわれます。そのため、3層のトリプルガラスや樹脂サッシを導入することで、より高い断熱性を期待できます」。結露が発生しにくくなるメリットもあります。
高断熱の家を建てる注意点は、高性能であればあるほど、建築コストが上がるところ。しかし、「最初に建てたときの断熱性能が、20年後、30年後も維持できるのかを考えて」と三浦さん。「劣化を最小限に抑えられる建材や工法を選ぶと、長く快適に住めるマイホームがかないますよ」と、最後に話していました。

高性能断熱材、3層窓4枚ガラスを採用した高断熱の住まい(写真提供=一条工務店)
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