住宅ローンの実行までに「つなぎ融資」
きちんと知りたい住まいのお金。「家づくりのマネー講座」シリーズの13回目は、「建築費の支払いのタイミング」がテーマです。「和歌山家づくりのお金相談センター」(橋本市紀見ヶ丘)の代表で、FP(ファイナンシャル・プランナー)の柴垣和哉さんが解説します。
家づくりでは、建物の建築費の支払いが段階的に発生します。「工事の着手時に着工金、工事中に中間金、完成時に残りの代金が決済されます。会社によっては、契約時に手付金を支払うケースもあります」と。
「支払う金額の目安は、着工金と中間金はそれぞれ建築費用の3割、残代金は4割が一般的」とも。建築費用が3000万円なら、着工金と中間金で計1800万円の計算になります。
しかし、住宅ローンを利用できるのは建物の完成後。つまり、着工金や中間金は、全て自己資金で支払わなければなりません。「とはいえ、このような多額のお金を自分で賄える人は、そう多くないでしょう。そこで、『つなぎ融資』を借り入れることになります」と、柴垣さん。
つなぎ融資とは、住宅ローンが実行されるまで、一時的に用立てする融資のこと。「借りたお金はあくまで“つなぎ”。住宅が完成し、住宅ローンが実行されたら、つなぎ融資で借り入れた資金をまとめて返済します」と話します。「つなぎ融資は金利が高い傾向にありますが、借り入れが短期間のため、負担はそう大きくないでしょう」とも。
土地を購入して家を建てる場合の注意点も、柴垣さんはアドバイスします。「土地の買い付け申し込みから契約を結ぶまでの期間は、売り主の都合にもよりますが、2週間程度。その間に、住宅ローンの借入先や家づくりを依頼する建築会社を決めなければなりません。納得できるマイホームを建てるためにも、土地探しと並行して、あらかじめ金融機関や建築会社の候補を絞っておくといいですね」と、最後に話していました。

「お金のプロ、FPから知識や情報を得て、コスパの良い家づくりを」と柴垣さん
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