“耐震・断熱・間取り”がキーワード
古い家に手を加え、世界に一つのマイホームに。シリーズ4回目は、生活の質だけでなく、資産価値も向上させるリフォームについて、「西峰工務店」(和歌山オフィス=和歌山市向)の工務主任・芦村佳昭さんに聞きました。
自社のリフォーム施工事情について、「ここ数年、依頼の件数が増えています」と話す芦村さん。建築費の高騰などを背景に、新築を購入する代わりに、自宅や実家を改修したり、中古物件をフルリノベしたりと、上手にコストコントロールをした家づくりが、幅広い世代で求められているそうです。
「リフォームするなら、住宅性能も意識すると、住み心地も資産価値もアップしますよ」と、芦村さんはアドバイスします。まずは耐震性。「阪神・淡路大震災を機に、2000年に建築基準法が改正。それ以前に建てられた家は、現行の基準に合わせた耐震補強リフォームをしておくといいでしょう」と芦村さん。「大掛かりな工事になりますが、基礎や構造体を残して解体し、柱などの接合部や、壁や基礎を補強すると、資産価値がぐんと上がります」
断熱性能も高めれば、快適性や省エネ性が劇的に向上。「築年数が古い住宅は断熱基準が低く、現在普及している断熱材を使った家と比べると、かなりの差があります」。さらに、「太陽光発電と蓄電池を付ければ、創エネの家として電気の自給自足が可能になります」とも。
また、機能性だけではなく、間取りや外構も、現在風のレイアウトやデザインにすると、売却する際にニーズが高まると、芦村さんは話します。
一方で、大規模な工事になると、費用面が気になります。「基礎や構造体を残して改築するので、新築を購入するより、コストを抑えられるケースも。リフォームに関する補助金もあるので、依頼する建築会社に確認を」と、芦村さんは話していました。

外壁や外構にもこだわったリフォームの一例。モダンなマイホームに大変身!(写真提供=西峰工務店)
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