被災地での体験、経験を生かして⑯

和歌山市職員・田平和之さん、木村豊さん、森栗昌英さん

熊本県南阿蘇村で被災宅地の危険度を判定

2次災害防止のため危険箇所には立ち入らないで

左から田平さん、森栗さん、木村さん

左から田平さん、森栗さん、木村さん

あったはずの宅地が土砂で流され調査不能の現場。

あったはずの宅地が土砂で流され調査不能の現場。

 右=調査結果を知らせる貼り紙。左=調査票に基づいて、1件ずつ目視で危険度を確認する様子

右=調査結果を知らせる貼り紙。左=調査票に基づいて、1件ずつ目視で危険度を確認する様子

地震や大雨などによる大規模災害が起こった際、被害状況を迅速かつ的確に把握して、宅地の2次災害の危険度を判定する「被災宅地危険度判定」。和歌山県では604人の「被災宅地危険度判定士」が登録されていて、その資格を持つ和歌山市下水道管理課の田平和之さん、公園緑地課の木村豊さん、都市計画課の森栗昌英さんは、2016年5月、熊本県南阿蘇村に派遣されました。

「3人1組で、地図を片手にある地域の宅地を巡り、3日間で合計34件調査しました。擁壁(ようへき)の折損や地盤の亀裂、傾斜などをチェックして、被災程度が小さかったのはわずか4件で、16件が『危険宅地』、11件が『要注意宅地』と判定。3件は土砂で流されてしまって調査不能でした」と森栗さん。田平さんも「われわれが現地に入ったのは地震発生から約1カ月後。その時すでに憔悴(しょうすい)しきっている被災者の皆さんに、追い討ちをかけるように“この宅地は危険”と判定するのが忍びなくて。宅地は個人の財産ですから」と話します。

地震対策として、建築物については、耐震補強で備えることができますが、土地はそうはいきません。「自然の力にはかなわず、地盤は震度によって崩落してしまいます。危険を感じたら、すぐにその場を離れて」と、木村さんは喚起します。

熊本県で衝撃的な現場を見て来た3人は、「和歌山県は、近い将来大きな地震が起こることが予測されています。和歌山市があのような状況になったら…、と想像はしたくないけれど、もしものときに市職員としてできること、被災宅地危険度判定士としてやらなければいけないことを改めて考えるようになりました。家族とも防災について再度、話し合いました」と口々に言っていました。

※次回7月14日号掲載

 

被災宅地危険度判定士が伝えたい災害時の備え

◆危険を感じたら逃げる。崩壊しそうな建物、宅地には近づかない
◆水や食料の備蓄、家族と合流する避難場所を決めておくなど、“自分の身は自分で守る”意識を持つ

コーナー

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2026 贈呈式

交通安全キャンペーン2026 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2026年7月11日号「参加者募集!好評につき第2弾 リビング特別体験イベント 夏休み! 親子で工場見学」
     いよいよ待ちに待った夏休み。昨年好評だった「夏休み! 親子で工場見学」の第2弾を企画しました。今…
  2.  毎月第3週掲載「私たちの視線・始点」の拡大版。「女性狩猟会里山アップサイクル」のメンバーが、日頃…
  3. リビング和歌山2026年6月27日号「自転車の“青切符”運用3カ月 あなたの運転大丈夫?」
     今年4月、改正道路交通法の一部が施行され、自転車の交通反則通告制度(いわゆる「青切符」)が導入さ…
  4. リビング和歌山2026年6月20日号「ジメジメな日も心地よく梅雨は香りでリフレッシュ」
     曇り空や雨の日が続き、気分がどんよりしがちな梅雨シーズン。そんな時季こそ、暮らしに香りを取り入れ…
  5.  健康志向の高まりを背景に、玄米の栄養価や機能性が改めて注目されています。6月14日の「認知症予防…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2026/7/9

    2026年7月11日号
  2. 2026/7/2

    2026年7月4日号
  3. 2026/6/25

    2026年6月27日号
  4. 2026/6/18

    2026年6月20日号
  5. 2026/6/11

    2026年6月13日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る