毎日生き生き健康通信vol.55
マイコプラズマを知っていますか?
4年に1度流行する感染症に注意

若い人ほど発症しやすく、肺炎に注意

 マイコプラズマ感染症は、4年に1度オリンピックの年に流行しやすいといわれています。最近は、コロナウイルスの流行により、マイコプラズマ感染症の流行時期がずれていましたが、今年は例年より多く、冬に限らず夏も注意が必要です。

“肺炎マイコプラズマ”と呼ばれる細菌が原因となり、感染すると咳(せき)や高熱など、風邪のような症状が出ます(左記チェックリスト)。痰(たん)を伴わない乾いた咳が特徴で、熱が下がってからも、咳だけが長引くことがあります。

肺炎マイコプラズマは、飛沫(ひまつ)によって人から人へ感染します。大人もかかりますが、多いのは5~12歳と、若い人が中心です。幼稚園や保育園など、子どもが集まる場所で局所的に流行し、家庭内で感染が広がります。感染が疑われると、抗体検査や抗原検査を行いますが、潜伏期間が2~3週間程度かかる人もいて、忘れていた頃に感染に気づき、どこでうつったか分からないことが多くあります。

マイコプラズマ感染症は、進行すると20人に1人の割合で、肺炎を起こす可能性があります。肺炎には、“定型肺炎”と“非定型肺炎”があり、マイコプラズマ肺炎は非定型肺炎に分類されます。両者は症状や治療法が異なるため、鑑別した上で治療することが大切です。定型肺炎は、痰を伴う咳があり、ペニシリンなどの一般的な抗生物質が有効です。一方、非定型肺炎はペニシリンが効かず、マクロライドやニューキノロン系と呼ばれる抗生物質で治療。中には、マクロライドに耐性を持つマイコプラズマもあり、この場合、治療に使う薬が限られてしまいます。

マイコプラズマ肺炎は若者に多く、市中肺炎の起炎菌として、肺炎球菌やインフルエンザ菌に次いで多く報告されています。痰を伴わない咳など、気になる症状がある人は、かかりつけ医まで相談を。
(辻本直貴)

その咳、マイコプラズマかも?

□痰を伴わない乾いた咳がある
□なかなか治らない頑固な咳がある
□高熱がある(あった)
□60歳未満である
□基礎疾患がない

店舗名和歌山駅前つじもと内科・呼吸器内科アレルギー科
電話番号073-476-5676
Webサイトhttps://wakayama-naika.com/
住所〒640-8341 和歌山市黒田95-5
診療時間(月・火・木・金)9:00-13:00 15:00-18:00
※水曜日・土曜日9:00-13:00

みんなの健康

関連キーワード

 

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

交通安全キャンペーン2024 贈呈式

おすすめ記事

  1. リビング和歌山2025年12月20日号「寒い日のお楽しみ せいろ蒸し日和」
     寒い季節にぴったりのせいろ蒸し料理。ベジフル料理研究家・井上宣子さんによる考案、和歌山の食材を取…
  2. リビング和歌山2025年12月13日号「進化した往年の玩具、コレクションの極み 大人が夢中!「キダルトトイ」の世界」
     ちまたのおもちゃ屋さんはクリスマス商戦でかき入れ時。しかし実は今、“玩具市場”をけん引しているの…
  3. リビング和歌山2025年12月6日号「和歌山市内の5つの社寺を参拝 御朱印にときめく小旅へ」
     和歌山市内の5社寺を訪れて御朱印を集める「紀州神仏霊場巡り」が来年4月末まで行われています。全て…
  4. リビング和歌山2025年11月29日号「新たな視点で魅力を発掘し、情報を発信 岩出市地域おこし協力隊着任」
     JR岩出駅前に観光案内所の整備を進めている岩出市。市が初めて募集した地域おこし協力隊も着任し、“…
  5. リビング和歌山2025年11月22日号「昨年よりさらに進化!冬の街を彩る130万の光 KEYAKI Light Parade」
     今年も、けやき大通りがキラキラとした光と笑顔に包まれる季節がやってきます。今年で3年目となる冬の…
リビングカルチャー倶楽部
夢いっぱい保育園

お知らせ

  1. 2025/12/18

    2025年12月20日号
  2. 2025/12/11

    2025年12月13日号
  3. 2025/12/4

    2025年12月6日号
  4. 2025/11/27

    2025年11月29日号
  5. 2025/11/20

    2025年11月22日号
一覧

アーカイブ一覧

ページ上部へ戻る