知っておきたいイマドキの住宅キーワード③
家計・健康・環境にやさしい 次世代のスタンダード「ZEH」

知っておきたいイマドキの“住宅キーワード”。今回は、「ZEH(ゼッチ)」について紹介。最高ランク、5つ星のZEHビルダーである「センチュリーホーム」(和歌山市里)の天野泰行さん、多計(たけい)翔己さんに聞きました。

ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略。住まいの断熱性や省エネ性能を上げ、太陽光発電などでエネルギーを作ることによって、空調や給湯、照明など、年間の一次消費エネルギー量の収支をプラスマイナス“ゼロ”にする住宅のことです。家庭でのエネルギー消費を減らし、CO2の排出を抑制するため、国を挙げて、その普及が進められています。

2014年、日本政府は、2020年までに標準的な新築住宅(50%)で、30年までに新築住宅の平均(90%)で、ZEHの実現を目指すと公表。環境省は、ZEHの新築に対して一戸当たり定額60万円、経済産業省は、ZEHよりもさらに一次エネルギーの消費を削減する「ZEH+(ゼッチプラス)」の新築に対して、一戸当たり定額105万円の補助金制度を設けています。

天野さんは、「ZEHの最大のメリットは、家計にやさしいこと」と。ZEHに対応している住宅を新築するには、基準をクリアする設備導入のため、従来のローコストの住宅よりも割高になります。しかし、住み始めてみると、月々の消費エネルギーが大幅に抑えられるので、光熱費を節約できるだけでなく、余った電気を電力会社に売ることもでき、結果的に家を建てるときにかかった費用を回収することが可能になります。

多計さんは、「将来的には、ZEHの家がスタンダードになることが予想されています。そのため、ZEHに対応しているかどうかが、住宅の評価に大きく関わってくるといえるでしょう」と話します。補助金制度には期限があるので、新築を検討している人は、早めに相談してみてください。

ZEHのポイント
①家計にやさしい
住宅性能を高めてエネルギーの消費量を抑制。太陽光発電などでエネルギーを作ることで、収支が実質ゼロ、あるいは作り出すエネルギー量によってはプラスに。
②健康にやさしい
室内の温度差をなくして快適性を高め、ヒートショックをはじめとした健康被害のリスクを軽減。
③環境にやさしい
エネルギー消費の削減、自然エネルギーの使用によって、環境への負荷が軽減されます。
④住宅の資産価値を高める
次世代のスタンダードに基準を合わせることで、将来の資産価値が高まります。

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