空間にフィットさせて暮らしやすく
理想のマイホームをかなえる、フルオーダーの注文住宅。住まいにフィットした家具や建具も組み込んで、より統一感のある住空間を演出するのもいいですね。
シリーズ5回目は「造作家具」について。紀州熊野材の家を手掛ける工務店「和秋建設」(和歌山市北新戎ノ丁)が昨年12月に建てたモデルハウスを訪ね、代表取締役で1級建築士の前田純(ひとし)さんに、造作家具の特徴や設置するメリット、注意点を聞きました。
造作家具は家の設計に合わせて、一から製作される造り付けの家具。内装をトータルにコーディネートできるのはもちろん、サイズや素材を空間に合わせて調整し、住む人の使い勝手やライフスタイルに合わせた機能性も期待できます。
「既製品と一線を画すのは、『質感とこだわり』です」と、造作家具の魅力を話す前田さん。同社のモデルハウスは、構造材に紀州材を、造作家具には主に無垢(むく)材を使用。「リビングのテレビボードや、各所の収納棚、一枚板のカウンターなど、それぞれ材種が違う木を使っています。木目やカラーが異なりますが、無垢材同士でうまく調和し、一体感のある空間が生まれています」と話します。玄関ドアや室内ドアなどの建具も無垢材。家具も建具も日常的に触れるため、暮らしながら手なじみの心地よさも感じられます。
造作家具は家を建てる大工が現場で作ったり、家具職人が工房や工場で製作してから取り付けしたりします。「熟練の職人さんたちが最良の材料を使い、ミリ単位で細部に至るまで妥協せずに製品を作り上げます」と前田さん。
「オーダーメードのため、材料費や人件費にコストがかかりがち」とも。「既製品との実用性は、正直変わりません。しかし、時を重ねるほど味わいが増し、暮らしの満足度は明らかに違うように思います」と、最後に話していました。

キッチンのタモ材の収納棚。天板は無垢の3枚接(は)ぎ(写真提供=和秋建設)
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