天然素材と組み合わせて個性的な家に
マイホームの顔となる外観。外壁の素材や色、組み合わせで家の印象はがらりと変わります。建材シリーズ最終回は、「外壁材」の基礎知識を「瀧川建築デザイン事務所」(和歌山市新中通)の代表で、1級建築士の瀧川嘉彦さんに聞きました。
「住宅に使う外壁材で、代表的なのが窯業系サイディングです」と瀧川さんは説明。セメントに繊維質材料を混ぜて成形した工業製の板材で、新築一戸建ての7割以上で使われています。
デザインや色のバリエーションが豊富なのが特徴。「メーカー各社が開発していて、色はもちろん、木質調やタイル調、こて仕上げ風などデザインの選択肢が多く、コスパが高いのも採用が多い理由です」と瀧川さん。
施工しやすく、工期を短縮。耐火性に優れ、軽量で建物への負担が少ないのもメリット。「約30年の耐久性を誇る商品もあり、イニシャルコストは高くなりますが、メンテナンスの塗装回数を減らせます」と話します。
一方、しっくいや土壁、タイルや石、木などの天然素材は、施工や養生の時間やコストはかかりますが、個性的な外観がかないます。「予算の関係でサイディング仕様になっても、一部に天然素材を加えると、デザイン性がグンと高くなりますよ」と瀧川さんはアドバイス。
上の写真は瀧川さんの作品で、人の目に留まる家正面の上部に耐久性が高い樹脂系素材の左官壁を、下部には天然の杉板を採用。ほか三方は、ガルバリウム鋼板製の金属系サイディングを使い、コストを抑えながらも唯一無二のマイホームに仕上げています。「木を張る場合、ひさしで雨風や日差しを遮り、変形や劣化を避ける造りに」とも。
「家の外観は公共の一部」と建築家ならではの視点も。「流行にとらわれ過ぎず、景観と調和させ、10年、20年たっても色あせないマイホームに」と、瀧川さんは最後に話していました。

3種類の外壁材を使った住宅の一例(写真提供=瀧川建築デザイン事務所)
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