vol.4 夜の森で生き物に興味を広げて

 先月、クワガタやカブトムシを探すイベント「親子ナイトアドベンチャー」を開催しました(本紙7月4日号巻頭特集で企画)。当日は風が強く、「クワガタは、いるかな?」と、ガイドを務める私はイベントが始まる前から内心ドキドキしていました。

探検の前に、里山アップサイクルのメンバーがアウトドアで使える「ロープワーク」を伝授。参加した親子は、「キャンプでも使えるね」と夢中になって結び方を覚えたら、いよいよ夜の森へ虫探しに出発です。

最初は少し緊張していた子どもたちも、森へ入ると目がキラキラ。キリギリスやナナフシを見つけて楽しそう! でも、肝心のクワガタやカブトムシはなかなか姿を見せません。

「今日は難しいかもしれない…」。そう思いながら最後に向かったのは、いつもクワガタが集まる1本の木。そこで大型で立派なクワガタを見つけることができました。

実はクワガタにはお気に入りの〝レストラン〟があります。樹液がたっぷり出る木には毎晩のように通い、同じ木で何度も出合えることも珍しくありません。

大人が「キャー」と虫を怖がると、子どもも虫を怖いものだと思ってしまいます。でも、大人が「すごいね!」「見つけたね!」と一歩踏み込んでおもしろがると、子どもたちも、生き物への興味がどんどん広がっていきます。

和歌山には、そんな小さな発見ができる自然がすぐそばにあります。8月の終わりは、夏の虫たちに出合える最後のチャンス。また、朝夕は少しずつ秋の気配も感じられ、季節の移ろいが楽しめる季節です。

今年の夏の締めくくりに、ぜひ夜の森で耳を澄ませ、木々を見上げてみてください。クワガタやカブトムシだけでなく、夜だからこそ出合えるたくさんの生き物たちが、きっと皆さんを待っていますよ。
(里山アップサイクル代表・溝部名緒子)

木の枝や葉にそっくりな姿のナナフシ

著者女性狩猟会・里山アップサイクル代表
溝部 名緒子さん
プロフィール全狩猟免許を取得。サバイバル体験施設「ハンターズイン」のガイドを務める他、さまざまな体験活動を展開中

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